Nihon Hokuriku Shodouin
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日本北陸書道院 概要

発起

日本北陸書道院は昭和7年(1932年)、青柳石城が発起人となり、書道教育研究に傾注していた石城を含め4名の書家により発案された書道研究会に端を発します。その第1回研究会には同志の呼びかけもあり更に3名の賛同者が加わり、計7人の書家により名称を「北辰書道会」と定め本格的にスタートする事が決められました。同会設立の情報は瞬く間に富山に広まりその数カ月後には参加者が100名を超える規模となり、指導体制の拡充が図られ、後に多くの優れた書家を全国に輩出する事になります。

北陸書道院設立

昭和7年(1932年)青柳石城の三男として誕生した青柳志郎は、石城の書に対する情熱を受け継ぎ更に勝るかの熱意を示し、若くして戦後動乱期の東京に移り、書のともすれば懐古性・形式性の重視に主な視点がおかれ硬直化傾向の感もあった書道界に新たな新風を巻き起こすべく台頭してきた、手島右卿氏をはじめとした名立たる新進書家の門をたたく荒行を開始。その間にあっても時に帰富した際には石城の塾生の指導にも懸命に精を尽くし出します。そして昭和32年(1957年)には、当時として最年少の24歳にて日展に初出品初入選を果たし、その後も日中国交正常化以前となる昭和40年(1965年)には、一般人特別訪中団の一人に書家としての参加を認められ、戦後初めて書の古里中国の視察に向かった書家となり、中国の書道大家との親交を開始しました。志郎がこれら益々の書の実績を摘み重ねる躍進を見せたことにもより、昭和41年(1966年)、青柳石城が会頭、北辰書道会からも多数の参画を得る中、青柳志郎も理事の一人として名を連ねる形で「北陸書道院」が新設されました。

そして昭和47年(1972年)には、青柳石城の日本文化を通じた教育的貢献に対して勲五位 雙光旭日章が授与される事になります。青柳志郎も主軸級の活躍を示し、富山県下の書の普及に努めるべく各地の小学校を書道講師として巡回し、会本部では成人指導にも注力するなど精力的な書の普及活動を務め、多数の師範格の指導者を育成すると共に多くの支部教室を創設。当会の会員数は1万7千人を超えるに至ります。この時期には富山における当会以外の書道団体も活発に活動されていた事もあり、後に富山県は書道県と比喩される事にもなりますが、当会の貢献も大きかったと述べて過言ではない実績を築きました。昭和52年(1977年)青柳石城が永眠後、当会の最高位を理事長職とし青柳志郎が理事長に就任して活動を継続。昭和55年(1980年)には部会の一つとして「東京北辰書道会」を東京渋谷に開設。その叙情性に富んだ独自の書風は全国に知れ渡ることとなり、門下生には芸能界からもペギー葉山氏や佐久間良子氏などの著名人が参加される事となり活況を呈します。昭和57年(1982年)には青柳志郎の作品「赴」が毎日書道展会員賞(グランプリ)を受賞。青柳志郎の海外での個展やデモンストレーションも、日中国交回復以前から現地書道大家との親交を深めてきた縁もあり、中国の55回を最多に、欧州・北南米など多国にわたる事となり、上海復旦大学学術教授、上海中国画院名誉会員、毎日書道展審査委員・評議員などの役職を歴任。1986年に富山県文化功労賞受賞、1998年に地域文化功労者文部大臣表彰を受賞する等の栄誉に浴します。


改称 日本北陸書道院

こうした躍進に加え、青柳志郎の長男にあたり神奈川で書道教室を開設していた青柳碩襄が平成23年(2011年)には「麗花繞屋」にて毎日展会員賞を受賞し、翌年、毎日書道展審査会員にも選定。長女にあたる青柳雛も京都・東京に書道教室を開設し、手本書を務めた書籍が出版されTVでも書道講師を務め、当会師範格取得者による教室も全国に広がりを見せ出したことを受け、平成27年(2015年)に、当会名称を日本北陸書道院へと改称いたしました。
令和元年(2019年)には当会2代目理事長に青柳碩襄が就任。その就任を見届けた青柳志郎が同年末に永眠し、碩襄の活躍が期待されていましたが、令和2年(2019年)年頭に急逝する事態となり、同年春に3代目理事長として青柳雛が選任され就任する運びとなりました。その就任後の令和3年(2021年)に青柳雛が「撃関破節」にて毎日展会員賞を受賞し、翌年、毎日書道展審査会員にも選定。同時期に発生していたコロナ禍により対面を基本とする書道会にも暗雲は立ち込めていましたが、その受賞作の書の意に添うかのように、困難を打破すべく、現在は、新たな書法や最新技術を取り入れた新指導方法など、より楽しみに満ちた書の創作・伝授法の再検討・再構築を開始しています。



〒930-0077 富山市磯部町2丁目8-10 日本北陸書道院 書道会館